矢野経済研究所は、売上高1億円以上のユーザ企業600社に対し、国内のIT投資動向についてのアンケート調査を実施し、2011年度の国内IT投資動向についての暫定予測を公表した。

それによると、63.7%の企業が東日本大震災やそれに伴う景況悪化などの影響を受けていないと回答したという。そのほか、「影響をうけ、当初計画・予定よりも減少傾向」が18.7%、「影響をうけ、当初計画・予定よりも増加傾向」が7.8%となっている。

東日本大震災が2011年度のIT投資予算に与えた影響について(出典:矢野経済研究所)

また、減少と回答した企業における減少幅は、平均で当初計画予算に対し24.7%の減少となり、一方、増加と回答した企業においては、同様に27.3%の増加となったという。

これらアンケート調査結果から、「わからない」を除く541社の当初計画に対する変動幅を加重平均で求めると2.8%減となるものの、同研究所では、2010年8月時点予測の3.2%増を下回ることから、今年度の国内IT投資動向はプラス推移を維持できると予測している。