Silicon Laboratories(Silicon Labs)は、VoIPゲートウェイ向けSLIC(加入者線インタフェース回路)ソリューションとして「Si3226x デュアルProSLICファミリ」を発表した。同ファミリは、標準的なPCM/SPIデジタル・インタフェースと、オプションとして同社の3線式インテグレーテッド・シリアル・インタフェース(ISI:Integrated Serial Interface)の2つのバージョンで供給され、価格は、1万個時の単価で5.31ドルからとなっている。
入力電圧にかかわらずDC/DCコンバータのパワートランジスタに直結を可能にするレベルシフタ/ドライバを内蔵しており、これにより既存のSLIC設計にて必要となるMOSFETのプリドライブが不要になり、2チャネル設計で必要な外付け部品を12個に抑えることが可能となる。
また、オンフック時のチャネルあたりの消費は55mW以下を実現している。内蔵のDC/DCコンバータが、オンフック、オフフック、呼び出し状態に必要なだけの電圧を発生し、エネルギー効率を最適化するため、電力消費が低くでき、バッテリバックアップ設計でのバッテリ・スタンバイ時間の長寿命化や熱損失の低減による、マルチ回線ゲートウェイ設計でのファンの不要化や、システム・コストの削減などが可能となる。
内蔵のDC/DCコントローラは、各SLICチャネル用のシングル出力トラッキングDC/DCコンバータ、もしくは2チャネルかそれ以上のチャネルが共用するDC/DCコンバータとして設定することができるため、低消費のトラッキング設計と低コストの固定電圧設計の両方に、同じデバイスを使うことが可能なほか、同社のトラッキング共用電源(TSS:Tracking Shared Supply)機能により、競合する固定電圧設計と比較して、バッテリ共用2チャネル設計の電力消費を削減することが可能となっている。