エプソンは、A4ページプリンタの新商品としてカラーモデル「LP-S620」、「LP-S520」と、モノクロモデル「LP-S120」を7月下旬より順次発売すると発表した(カラーモデルは8月発売の予定)。

価格はいずれもオープンだが、参考価格は、A4モノクロの「LP-S120」が14,980円、カラーモデルの「LP-S620」は49,980円、「LP-S520」は29,980円。なお、LP-S620とLP-S520の違いは印刷スピード(LP-S620が12枚/分、LP-S520が10枚/分)とLANの有無。

「LP-S620

「LP-S120」

今回の新製品は、省スペース、省電力、省力化(Easy To Use)の3つの「省」をコンセプトに開発されている。省スペース化では、従来機と比べLP-S120で約48%、LP-S620/LP-S520では約51%体積をダウンしたという。これは、現像ユニットに感光体とLEDヘッドを一体化することにより実現した。そのため、今回の製品では感光体ユニットの交換はできない仕組みとなっており、感光体の寿命が本体の寿命となる。耐久性能は3万ページで、同社では月500枚の印刷で5年間の使用が可能としている。

省スペース化を実現した技術

省電力の面では、低融点トナーの採用と従来の加熱ロールを薄いベルトに変更することにより、同社の2005年モデルと比較し、LP-S620で約65%、LP-S520で約67%、LP-S120で約35%消費電力を低減している。

省電力を実現した技術

Easy To Useでは、感光体の交換が不要になったことにより、交換するのはトナーだけとなったほか、カラープリンタでは、カラートナーが切れてもブラックトナーだけで印刷が可能となっている。トナーでは、通常の半分の量である700ページの印刷が可能なSサイズトナーも発売され、4,990円と5千円を切った価格で提供される。

省力化

LP-S120用のSサイズトナー

「LP-S120」

LP-S120は、毎分24枚の印刷が可能なモノクロプリンタで、外形寸法はW358×D197×H208mmとコンパクト。同社調べによれば国内最小クラスだという(7月14日現在)。重量は約4.6kgで、用紙トレイは150枚の給紙が可能。解像度は600×600dpiと1,200×1,200dpiで、インタフェースはUSB 2.0。ファンレスにより騒音を低減したほか(稼働時平均52dB以下)、音風の吹き出しがないため設置の自由度を増している。TEC値は1.4kwh。

「LP-S120」

「LP-S620」/「LP-S520」

「LP-S520」

LP-S620は毎分12枚、LP-S520は毎分10枚のカラープリントが可能で(モノクロはそれぞれ15枚と12枚)、解像度はいずれも600×600dpi。外形寸法は共通で、W394×D304×H234mmで、こちらもエプソン調べで国内最小クラスだという(7月14日現在)。いずれも重量は約10.6kgで、用紙トレイは150枚の給紙が可能。インタフェースはUSB 2.0が共通で、LP-S620のみ100BASE-TX対応のLANがある。TEC値はLP-S620が1.32kwh、LP-S520が1.00kwhとなっている。

30%でトップシェアを狙う

エプソン販売 取締役 販売推進本部長 中野修義氏

同社では今後さらに複合機、高速・高耐久機の分野でもA4レーザープリンタのラインナップを拡充し、現在10%程度のシェアを30%まで引き上げ、トップシェアを狙っていくという。

エプソン販売 取締役 販売推進本部長 中野修義氏は、「今回の発表を機に市場を拡大し、トップシェアの基盤をつくっていきたい」と語った。

販売目標