「ADC12Dxx00RF」ファミリの活用イメージ

National Semiconductor(NS)は、第3次混変調歪み(IMD3)が最大-71dBc、サンプリング・レートが最大3.6GSPSで、2.7GHz超のRF信号のダイレクト・サンプリングを可能にするA/Dコンバータ(ADC)製品「ADC12Dxx00RF」ファミリを発表した。

同ファミリは12ビットADC5製品で構成されており、システム設計の際にアンプ、ミキサ、フィルタなどの複数の中間周波数(IF)ダウンコンバージョン段を不要にすることが可能だ。そのため、1つのデバイスで無線シグナルパス・サブシステム全体を構成することができ、3G/4G 無線基地局、マイクロ波バックホール、広帯域ソフトウェア無線(SDR)アプリケーションでBOMコスト、基板サイズ、重量の低減を実現できると同社では説明している。

1つ目の「ADC12D1800RF」は2.7GHz時にIMD3が-64dBcで、サンプリング・レートはシングル・チャネルのインターリーブ時で最大3.6GSPS、デュアル・チャネルでは最大1.8GSPSとなっている。

2つ目の「ADC12D1600RF」は2.7GHz時にIMD3が-70dBcで、サンプリング・レートはシングル・チャネルのインターリーブ時に最大3.2GSPS、デュアル・チャネルでは最大1.6GSPSとなっている。

3つ目の「ADC12D1000RF」は2.7GHz時にIMD3が-69dBcで、サンプリング・レートはシングル・チャネルのインターリーブ時に最大2.0GSPS、デュアル・チャネルでは最大1.0GSPSとなっている。

4つ目の「ADC12D800RF」は2.7GHz時にIMD3が-71dBcで、サンプリング・レートはシングル・チャネルのインターリーブ時に最大1.6GSPS、デュアル・チャネルでは最大800MSPSとなっている。

そして5つ目の「ADC12D500RF」は2.7GHz時にIMD3が-69dBcで、サンプリング・レートはシングル・チャネルのインターリーブ時に最大1.0GSPS、デュアル・チャネルでは最大500MSPSとなっている。

なお、12ビットRFサンプリングADCである5製品はすべて、放熱特性を向上させたピン互換性のある292ピンBGAパッケージですでに出荷が開始されている。