Freescale Semiconductorは、ナビゲーション機能のほか、GPSアシストやe911などの新たな位置情報サービスの活用を目指し、高度検知に対応した圧力センサ「Xtrinsic MPL3115A2」を発表した。同製品は、すでにサンプル出荷を開始しており、量産開始は2011年第3四半期を予定している。1万個購入時の1個あたりの参考価格は、1.50ドル。また、同製品の開発ボード「KITSTBMPL3115A2」も、2011年第3四半期に出荷を開始する予定で、参考価格は75ドル、Xtrinsic MPL3115A2圧力センサ開発ボードとUSBボードを同梱した「DEMOSTBMPL3115A2」も利用可能で、参考価格は99ドルとしている。
MEMS技術をベースとする同センサは、加速度センサや磁気センサと並び同社のXtrinsicポートフォリオを構成するもので、スマート・モバイル・デバイスにおけるセンサへのさらなるニーズへの対応が可能となる。
圧力データと温度データをローカルで処理するため、アプリケーション・プロセッサに割り当てられる演算処理の要求量を抑えることが可能であり、ホスト・プロセッサによって直接管理される基本的なセンサを使ったシステムに比べて消費電力の削減が可能で、FIFOメモリ・バッファ、2μAのスタンバイ・モード、8.5μAの低消費電力モードにより最適な効率を実現し、選択したプロセッサや出力データ・レートの状況に応じて消費電流を抑えることができると同社では説明している。
また、30cmの解像度を備えており、高度変化を精密に検知すとが可能となるため、例えば携帯電話に搭載すると、高層ビルやショッピング・モールの中でユーザがどの階にいるかが正確に検知できるようになる。
さらに、各種の組込み機能をはじめとして、温度補償などユーザがプログラム可能なオプションを備え、最大128Hzの可変サンプリング・レートに対応しているほか、スマート機能としては、例えば、しきい値検知に基づく2つの割込みにより自動でデータ収集を実行したり、自動ウェイク・モードとスリープ・モードを制御して、不要な電力使用を避けるようになっている。
なお、同製品は、同社の長期製品プログラム(Product Longevity Program)の対象となっており、最低15年間の供給体制が保証されている。