Microchip Technologyは7月5日(米国時間)、次世代のdsPIC DSC/PIC24MCUコアを用い60MIPSの性能を実現した「16ビット dsPICデジタルシグナルコントローラ(DSC)」とPIC24マイクロコントローラ(MCU)「dsPIC33E/PIC24E」を発表した。
これらの製品は、従来品に比べ、より大容量となったフラッシュメモリ(536KB)およびRAM(52KB)、144ピンパッケージの採用により強化されたI/O機能、USB2.0 OTGインタフェースに加え、従来世代のdsPIC DSC/PIC24 MCUコアから拡張されたモータ制御、グラフィック、オーディオ、リアルタイム組み込み制御機能を提供するものと同社では説明している。
dsPIC33EおよびPIC24Eシリーズの第1弾として9製品が用意され、サポートツールとしてマルチメディア拡張ボード、モータ制御開発キット、Explorer 16開発プラットフォームと使用できる2つのUSBスタータキットと5つのプラグイン モジュール(PIM)も発表している。また、30のソフトウェアライブラリと、音声/音響、暗号化/復号化、通信、モータ制御などのトピックに関するアプリケーションノートも用意している。
さらに、4つのSPIおよびUARTインタフェースと2つのI2Cインタフェースを内蔵しているほか、新たな補助フラッシュモジュールにより、設計者は通常のCPU動作を低速化する事なくフラッシュデータをプログラムまたは消去することができるようになった。加えて、改善されたダイレクト・メモリ・アクセス(DMA)機能によりリンクされたDMA動作を自動的に起動し、同じく改善されたデバッガ機能により複雑なブレークポイントを可能にしてデバッグの迅速化が図られたほか、タイマ機能の拡張により、入力キャプチャモジュールと出力コンペアモジュールの柔軟性と性能が向上した。
なお、同社では60MIPSという性能により、これらのシリーズが工業/商業用ハイエンド アプリケーション(サーボモータ制御、純正弦波インバータ、3相モータ2基の並列運転など)に対応できるほか、新たに開発した独立パルス幅変調(PWM)モードにより複数のステッピングモータとデッドタイム補償がサポートされ、ソフトウェアのオーバーヘッドを削減することができるようになったとしている。
なお、dsPIC33E DSCとPIC24E MCUは、144ピンLQFPパッケージのほか、64ピンQFN/TQFPパッケージ、100/144ピンTQFP、121ピンBGAパッケージ品が用意されている。