日本電気(NEC)は7月6日、電子書籍、映像、音声、ニュースといった各種コンテンツをPC、スマートフォン、タブレット型端末などのさまざまな端末に配信するサービス「コンテンツ配信クラウドサービス」の販売を開始したと発表した。
同サービスは、コンテンツプロバイダから提供されるコンテンツを、端末の種類や情報の形式を問わずに配信できるクラウドサービス。動画コンテンツの動きにあわせてテキストデータを流したり、異なるメディアや複数のコンテンツを組み合わせて提供したりといったことができる。
NECでは、ソリューションのユースケースとして、企業の社内向け情報提供と一般コンシューマー向け情報提供の2種類を想定している。社内向けに関しては、社員が利用する作業マニュアルや教育資料などを社内外で使用できる端末に配信するというもので、紙でマニュアル/資料を管理する場合に比べて、物理的な容量が減るうえ、常にデータを最新のものに更新できるといったメリットがある。また、日時や端末を指定した配信も可能なため、解禁日に合わせた資料配布や、開示範囲を指定した資料の共有といった運用も実現できる。こちらは今月末より、サービスが提供される予定。
一方、一般コンシューマー向けサービスは、企業サービスの利用客へ電子書籍や地域情報などを配信するというもの。コンテンツプロバイダ各社との契約はNECが請け負っているため、コンテンツプロバイダとの契約をいくつも結ぶ必要がないといったメリットがある。また、コンテンツの登録/入稿/著作権管理やコンテンツのフォーマット変換等の作業が不要になるほか、端末側でのダウンロード数や閲覧状況、最終アクセス日時などを確認する機能も搭載されている。こちらは今秋のサービス開始が予定されている。
なお、NECは、配信プラットフォームに加え、Android搭載タブレット型端末「LifeTouch」などの端末提供も行っている。また、配信プラットフォームを企業内に個別に構築するSI型のサービスも提供していく計画。