Firefox web browser - Faster, more secure & customizable

Firefoxがこれまで年単位でのリリーススケジュールから6週間おきへの単周期リリースへ切り替えを行ったことは、エンタープライズユースにおいては懸念が残るものだった。企業ではアプリケーションのバージョンアップは事前検証を必要とすることがあり、その作業には数週間から数ヵ月かかることもある。6週間おきにバージョンアップされてはたまったものではない、というわけだ。

Mozillaの関係者はこれまでChromeのように短周期リリースを実施しない理由のひとつとして、企業や一般ユーザにおける要望をあげていた。しかしMozillaはユーザのニーズが変化したとして短周期リリースへ体制の変更を実施。多くのユーザにとってこの動きは歓迎されるものとなったが、Firefoxを採用している企業にとっては懸念材料が増えたことになる。

特にMozillaの関係者が、Mozillaは一般のユーザに注力しており企業を対象としていないと受け取れるメッセージをブログのコメント欄に記載してから、この問題が大きく浮上。さまざまなところで議論が起っている。

こうした事態に対してMozillaから正式にコメントが発表された。「Firefox in the Enterprise」で端的に説明されている。短周期リリースがエンタープライズにもたらす懸念に言及しつつ、迅速なセキュリティの適用とエンタープライズにおける互換性の確保などの双方の問題を解決する道を模索しており、今後も議論を続けるとしている。解決方法を示す内容ではないが、Mozillaがこうした問題を認識しており、今後も解決へ向けて取り組む姿勢であるということが示されている。