Rambusは、新たなメモリデバイスを実現する高速起動、低消費電力のクロッキング技術を開発したことを発表した。同技術は40nm 低消費電力CMOSプロセス上において、無電力のアイドリング状態から5Gbpsデータレートまでへの移行を約5nsで行なうことを可能にしつつ、同時に、1Gbpsあたりの消費電力を2.4mWに抑えることが可能となるというもの。
現在のサーバアプリケーションで一般的に利用されるメモリは、低消費電力での効率的なパワーオン・オフ(起動・停止)サイクルが求められている。一方、広範囲の電力モードに対応しているモバイル機器においては、低消費電力稼動は一般的に複雑な電源管理回路を介して行なわれている。
今回同社が開発したフィードフォワードアーキテクチャは、高速なオン・オフの実現、システム設計の簡素化、またシステム全体で必要な電力量の低減に用いることができ、システムの複雑性を低減することが可能となる。また、各接続において5Gbps以上にパフォーマンスを向上させる一方で、電力消費の削減ができ、同技術をSoCからメモリへのインタフェースやSoCからSoCへの接続に組み込むことで、メモリシステムの消費電力とアクセス時間を削減することができるようになり、これにより「エネルギー比例型コンピューティング」の実現に近づくことができるようになると同社では説明している。