三菱電機とNECは6月15日、生産管理システム分野のクラウドサービス事業で協業関係を確立したと発表した。これにより、三菱電機のFA制御機器とNECのSaaS型「IFS Applications」を組み合わせたサービスの提案や共同マーケティングを開始する。

生産管理業務の精緻化および可視化は製造業における競争力の源泉と言える一方、IT投資の平準化やシステムのTCO削減のニーズが強まるなか、生産管理システム分野でもクラウドサービスの活用が注目されている。

こうした背景より、両社は製造現場のFA制御機器で収集した生産進捗・設備稼働・品質・エネルギー使用量などのデータを「MELSEC-Qシリーズ」の「MESインタフェースユニット」「MESインタフェースIT」を介して「IFS Applications」に送り、「IFS Applications」側でデータの蓄積・加工や他システムとの連携を行うクラウドサービスの共同提案を開始することにした。

同サービスの利用により、製造現場から経営層までの情報をシームレスに統合し、製品トレーサビリティをはじめとする生産管理情報を効率的に共有することを実現する。

両社は今後、日本国内およびアジア地域で営業活動を行い、今後3年間で同地域50社への販売を目指す。