三菱電機は、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)用モーターの駆動に用いる自動車用パワー半導体モジュール「Jシリーズ IPM(Intelligent Power Module)」4種と、発売中の「Jシリーズ T-PM」(CT300DJH060)を大容量化した2種のテストサンプル出荷を6月21日より開始することを発表した。
IPMは、パワーチップと駆動・保護回路を1つのパッケージに収めたモジュールで、Jシリーズ IPMでは、駆動・保護回路に加え、外部との絶縁設計を容易にするフォトカプラを内蔵したほか、チップ温度を精度よくモニタするアナログ温度出力機能やレイアウトの幅を広げることが可能で振動にも強いコネクタ端子を内蔵している。
また、電源電圧を精度よくモニタすることが可能アナログ電圧出力機能をオプションとして内蔵することが可能た。
環境負荷物質を規制する「欧州ELV(End-of-Life-Vehicle)指令」に適合した定格30kW程度のTYPE-Aと55kW程度のモーターに適応可能なTYPE-Bの2種類のパッケージを用意。これにより、自動車の各用途に対応した品質を信頼性を確保している。加えて、モジュールの素材から部品、生産履歴に至るまでトレーサビリティ管理を実施して、製品の信頼性を高めている。
一方Jシリーズ T-PMは従来比2倍の定格容量を実現し、最大定格300A/1200Vと600A/600Vの2種がラインアップされた。
なお、サンプル価格はT-PMが3万円(税別)、IPM TYPE-Aが13万円(税別)、IPM TYPE-Bが16万5000円(税別)となっている。