ACCESSは6月7日、WebKitベースのブラウザとして、省メモリな情報家電などの組込機器向けブラウザ「NetFront Browser NX」を開発したことを発表した。同ブラウザの機能の一部は、任天堂の携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」の「インターネットブラウザー」のエンジンとして採用されているという。
同ブラウザは、WebKitをベースに同社の組込機器向けブラウザ「NetFront」シリーズで培った組み込み向けソフトウェアのノウハウと技術力を発展させ、省メモリ、安定性、移植性を意識して開発したブラウザ。
独自技術によるメモリ使用の効率向上により、省メモリ環境においてメモリ不足が発生した際に、システムへの影響を最小限に留めて復帰させることで、安定性を確保している。また、世界の大手ニュースメディアのWebサイトの多くは、一般的にメモリを多く使用しがちだが、そうしたWebサイトであっても、25MB以下で再現することを実証したという。
さらに、プラットフォーム非依存の移植用ライブラリを新規に開発。これにより移植性を向上させたほか、独自APIの新規開発により、それぞれの機器に最適なユーザインタフェース(UI)のカスタマイズを可能とした。
NetFront Browser NXでは、プラットフォームに依存しない独自の移植用APIでエンジンを上下に挟み込んでいるため、オープンソースも含め、どのようなプラットフォームに対しても移植を容易に行うことができる |
対応OSは、Linux、Android、UNIX、Windows CEなどとしており、携帯電話、ゲーム機、ネットテレビ、セットトップボックス、複合機、カーナビなどでの活用を想定している。
なお、ニンテンドー3DS向けには、同社がカスタマイズし、ブラウザエンジンとして提供したという。