三菱電機は、シンガポールSingTelと台湾 中華電信社向けに製造した商用通信衛星「ST-2」が、2011年日5月27日(日本時間)、静止軌道への投入に成功したことを発表した。
「ST-2」は5月21日5時38分(日本時間)に南米・仏領のギアナ宇宙センターよりアリアン5ロケットで打ち上げられた。その後、ロケットから分離された「ST-2」に対して、同社鎌倉製作所にあるサテライトオペレーションセンターからの追跡管制により、太陽電池パネルの展開、ならびにアポジエンジンの噴射による軌道高度の引き上げを行い、5月27日に静止軌道への投入に成功した。
同社はこれまで、海外含む440機以上の衛星に参画しており、今回のST-2は、同社の標準衛星バス「DS2000」を使用した衛星の6機目にあたり設計寿命は15年以上となっている。同社では今後も、「DS2000」をベースとし、商用衛星の販売拡大を目指すとする。
なお、ST-2は、軌道上で展開されたアンテナなどを含め、衛星の通信性能の確認が行われた後、SingTelと中華電信社による衛星通信サービスが開始される予定で、同社も約15年間の衛星運用期間にわたり運用支援を行っていく予定。