リコーは、RFIDプラットフォーム「RECO-Bridge IDR-1」と、その導入から構築、運用支援までのサポート&サービスをワンストップで提供する「RECO-Bridge アドバイザリーサポート」を2011年7月7日より発売することを発表した。

リコーの提供する「RECO-Bridge IDR-1」

同社はこれまで、「RECO-View-リライタブルハイブリッドメディア」(RFタグ)と対応プリンタの販売を展開してきたほか、自社グループ内で実際にRFIDを活用することで、作業効率の向上によるコスト削減、製造現場におけるトレーサビリティの実現などを実践してきており、これらの経験から得られたRFIDの活用・運用ノウハウを活かし、より簡単に運用可能で、投資対効果のよいRFIDソリューションを提供することを目的として、今回のプラットフォームとサービスの提供に至ったとしている。

RECO-Bridge IDR-1は、RFIDシステムの中核という位置付けでRFIDミドルウェア機能を、導入の簡便なハードウェア一体型で提供するもので、ミドルウェアによるリーダライタ制御の実現により、カスタマの基幹業務用ソフトウェアの変更をすることなく、最小工数でRFIDシステムの構築を可能とする。

また、上位システムとのインタフェースにALE準拠形式と独自形式のSOAP、CSV形式、さらにOracle形式を標準装備することで、カスタマの環境に応じたシステム開発を可能としているほか、複数メーカーのリーダライタを同時制御可能(最大32台)なため、カスタマの業務システムに適した機器選定が可能となっている。

さらに、リーダライタごと、アンテナごとにICタグのデータを読み取る方法を要件に合わせて設定することが可能だ。情報も必要なもののみを上位アプリケーションに渡すことができるフィルタリングなども装備しているほか、リーダライタの稼動状況記録と監視機能、ICタグの読み取り状況監視および記録機能により、RFIDシステム全体の性能を維持するメインコントローラとして活用することが可能となっている。

一方のRECO-Bridgeアドバイザリーサポートは、多くの機器類で構成されるRFIDシステムの提供からサポートまでの網羅を目的としたサポート&サービスメニューとなっており、独自開発の電波測定ツールによる、実際に運用されるロケーションでの電波測定の実施による安定稼動支援や、カスタマの了解のもとに、ゲート近傍にWebカメラを配置し、障害発生時は遠隔から専門技術者が環境の確認などを行うものとなっている。

また、複数機器メーカーのリーダライタ、アンテナ、ICタグなど多くの機器の組み合わせで構成されるRFIDシステムに対し、システム環境を1つの空間として扱い、障害の切り分けをオンサイトで支援して、運用負荷を最小限化することができる。

なお、同社ではこうしたサポート内容を明記した定額メニューを用意。年間にかかる費用の算出が可能となるため、急な出費の抑制などが可能となる。