ルネサス エレクトロニクスは、液晶テレビのLEDバックライト向けに、同社従来製品比で消費電力を最大20%削減可能なLEDドライバIC「R2A50106FT」を発表した。同製品はすでに量産を開始しており、サンプル価格は160円で、量産開始後1年後の2012年5月には月産200万個の規模を計画している。

ルネサスのLEDドライバIC「R2A50106FT」

同製品はLCDのバックライトに使用される白色LEDを駆動するドライバICで、同社が電源ICで培ってきた昇圧回路(DC/DCコンバータ)技術を活かし、新規開発した独自の昇圧制御回路を内蔵することで、LEDの電圧(順方向電圧)や出力量(直列に並べた数)に応じて最適な電圧を供給し、バックライトシステムの省電力化を実現した。

また、定電流ドライバ部にオン抵抗が低い高耐圧NMOSトランジスタを8本(8チャネル)内蔵しているため、パワー半導体(パワーMOSFET)を外付けすることなく1本あたり最大160mAのLED電流を駆動可能となっている。

さらに、各種保護機能を内蔵しており、LED列ごとのLEDオープン/ショート検出により、異常が起こったLED列のみ動作を停止できるほか、過熱保護、昇圧回路出力過電圧検出、過負荷検出などにより、異常時にドライバICの動作を停止し、システム全体を保護することも可能となっている。

この他、調光機能も内蔵しており、PWM調光(4096階調)、アナログ調光(256階調)の2種類の輝度調整が可能となっている。