STMicroelectronicsは、バラスト・コントローラ「L6520/6521」を発表した。

同製品は、ENERGY STARなどのエネルギー規制規格に準拠しており、電力の効率的な使用に貢献し、二酸化炭素排出量の削減を可能とするもの。米エネルギー省エネルギー情報局(Energy Information Administration:EIA)の公式エネルギー統計によると、照明機器による電力消費は世界全体の消費量の最大19%に相当しており、高周波電子バラストは、高電力効率、照明光のちらつきの少なさ、および電子部品の使用による機器の軽量化といった利点から、電気機械式バラストの代替品として活用が進みつつある。

STMicroelectronicsのバラスト・コントローラ「L6520」

同製品は、高信頼性を維持しつつ低コストなバイポーラ・パワー・スイッチを使用できるバラスト・コントローラ製品で、高い電力効を保証し、重要な機能をすべてチップに集積することで、最終製品の設計期間短縮化と回路部品点数低減を実現する。

広範なランプ回路構成および定格電力で使用でき、動作温度範囲も-25℃~85℃に対応するほか、すべての機能および保護素子が集積されているデジタル制御コアを内蔵しているため、他社のコントローラ製品では必要となる外付け部品点数を最大30%削減することが可能となっている。

また、内蔵されているランプ寿命検出機能と独自の電流制御回路を採用しており過電流、過電圧、チョーク飽和、およびハード・スイッチングからの保護が可能となっているほか、正確かつ設定可能な予熱がランプを長寿命化できることに加え、BJT蓄積時間補正回路により導通保護を行いアプリケーションの堅牢性を向上させることが可能となっている。

なお、2製品ともにすでに量産出荷を開始しており、SO-8パッケージにて提供され、単価は1,000個購入時で約0.70ドルとなっている。