東芝は5月23日、韓国の風力発電メーカー ユニスン社との協業により、風力発電事業に参入すると発表した。
東芝は同日付でユニスン社と風力発電機器の共同開発や販売面などでの業務提携に合意し覚書を締結。転換社債の引受により協業を開始する。
風力発電事業参入の背景として東芝は、欧米で急速に普及が進んでいることや、中国、インドといった新興国での需要の高まりが予測されていることを挙げている。また、風力発電の設置容量は、2020年には2008年比で約4倍となる477GWになるとされており、同事業に参入することでこのようなニーズに対応する。
東芝がユニスン社と業務提携を行う理由は、ユニスン社がギアレスで耐久性が高い永久磁石同期型発電機による「ダイレクトドライブ方式」の風車技術に加え、高効率な羽根を持つ風車に関する技術を有していることとコスト競争力にあるとされている。
今後東芝は、自社の拠点を通じてユニスン社の製品を拡販するとともに、東芝が有する蒸気タービン向けの流体力学などの設計技術を風車設計技術に応用し、高効率な風車の共同開発に向けた検討を行うとしている。