NVIDIAは、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)用並列プロセッサ「Tesla M2090 GPU」を発表した。
同製品は512個のCUDA並列処理コアを搭載し、倍精度計算のパフォーマンスはピークで665GFlopsに達することから、CPUのみを使用する場合と比較して、アプリケーションの実行速度を最高で10倍引き上げることができると同社では説明しており、生体分子の挙動をシミュレーションするアプリケーションとして広く使われている「AMBER 11」の最新版による試験では、4個のTesla M2090を4個のCPUと組みあわせたシステムで、CPUのみで構成されるスーパーコンピュータのAMBERパフォーマンスの現在の最高記録である1日あたり46nsを超える1日あたり69nsのシミュレーションが行える結果を得たという。
同製品は、HPの「ProLiant SL390 G7 4U」などのサーバに搭載される予定。SL390ファミリは、スケールアウトとHPCの市場セグメントに最適化されたHPサーバソリューション、SL6500 Scalable Systemに属する製品で、GPUとCPUのハイブリッド・コンピューティング環境専用の設計となっており、ハーフワイド4Uシャーシに最大で2個のCPUと8個のTesla M2090を搭載することが可能となっている。