Agilent Technologiesは、ベンチトップ型ソース/メジャー・ユニット(SMU)「Agilent B2900Aシリーズ プレシジョン・ソース/メジャー・ユニット」を発表した。

「Agilent B2900Aシリーズ プレシジョン・ソース/メジャー・ユニット」

I-V測定を、既存の電圧・電流源、電圧・電流計、スイッチ、任意波形発生器などの単体測定器を組み合わせて行おうとすると複雑になってしまう場合があり、SMUはこれらの機能を1台に統合し、高機能化した計測器。B2900Aシリーズは、4象限の電圧・電流源、電子負荷、電圧・電流計、パルス発生器、任意波形発生器として動作するため、計測器の接続をしなおしたり、別の機器を用意したりすることなく、さまざまなDC測定、低周波交流(AC)測定を行うことが可能となる。

B2900Aシリーズの電圧・電流レンジは、電流±3A(DCの場合)および±10.5A(パルスの場合)、電圧±210Vの範囲を実現している。最小分解能は100nVおよび10fAとなっており正確な印加、測定が可能だ。

また、4.3型カラー液晶ディスプレイを搭載、分かりやすいユーザインタフェースとともに、シングル、デュアル、グラフ、ロール画面によるグラフ表示および数字表示に対応しており、さまざまな測定を簡単に行うことができる。

さらに、自動測定環境にも適しており、毎秒12500回の読み取り速度(50Hz時の最大掃引動作読み取り速度。印加測定-GPIB転送)を実現しており、これは既存製品の2倍以上の高速となっている。加えて、プログラミング環境としては、SCPIコマンドに対応しており、既存の測定システムへの組み込みや、既存のSMUからの移行も可能となっている。

なお、B2900Aシリーズには、1チャネル品「B2901A」と「B2911A」、2チャネル品の「B2902A」と「B2912A」の4モデルが用意されており、それぞれ表示桁数、測定分解能、最小設定・測定時間間隔、対応する表示モードなどに違いがある。価格は67万6699円(税別)からで、半導体や受動部品・能動部品、材料などの研究、開発、製造や教育用途などに向けた販売を行っていく方針。