Xilinxは、ネットワーク向け半導体IPベンダのSarance Technologiesの買収を発表した。
SaranceはInterlakenアライアンスを創設した3社のうちの1社で、コンフィギュレーション性が高く高度にFPGA に最適化されたポートフォリオから構成されるソリューションを提供してきた。同ポートフォリオは、EthernetやInterlaken、ネットワーク検索エンジンといったマーケットセグメントをターゲットとするチップ・ツー・チップインタコネクトから成っているほか、単一FPGA内のブリッジを最高400Gまでスケール可能なIPテクノロジーも有しており、XilinxでもSaranceのIPと「Virtex」を併用したソリューションの提供などを行ってきていた。
今回の買収によりXilinxはこうしたコネクティビティ通信技術を獲得することが可能となり、次世代ラインカード・アプリケーションへの対応が可能になる。その結果、拡充されたコネクティビティソリューション・ポートフォリオにより、40G~100G、さらにそれを超える高速なInterlakenやEthernet、ハイスピードEthernetアプリケーションを求める市場要求に応えるだけでなく、400GEthernetシステムのニーズを満たす要件にも応えられるようになると同社では説明している。
XilinxはSaranceの買収の前に、OmiinoとModelwareの買収も発表している。いずれもXilinxの総合的戦略ポートフォリオを強化するもので、オプティカルトランスポート、トラフィックマネージメント、パケットプロセッシングに加え、InterlakenやMAC、広帯域幅ブリッジといった高速Ethernetソリューションを含めた、有線通信ロジックICのニーズに応える「ワンストップショップ」をカスタマに提供することを目的としたものであるという。
なお、Xilinxのコーポレート バイス プレジデント兼通信事業ユニットゼネラル マネージャであるKrishna Rangasayee氏はこれら一連の買収について、「帯域幅への需要がグローバルに高まっており、ネットワークインフラストラクチャや事業者へのプレッシャーが強くなってきている。通信事業者はラインカードの帯域幅を200Gbpsから400Gbpsに高めようとしており、Ethernet MACやスケーラブルなInterlakenを用いる先進ソリューションが、こうしたアプリケーションでFPGAが中心的な役割を果たすうえで重要になる。SaranceのノウハウとMAC、Interlakenマーケットにおけるリーダーシップを手に入れることで、40G/100Gさらにそれを超える帯域幅のプログラムで使われているASSPやASICをFPGAに置き換えていくことが可能となる」とコメントしている。