Texas Instruments(TI)は、同社の次世代DSP「TMS320C66x」世代をはじめとした同社のマルチコアDSPデバイスを搭載する製品の開発向けソフトウェアのアップデートを発表した。
これにより、同社のソフトウェア製品は、新型のマルチコア・ソフトウェア開発キット(MCSDK)、最適化されたマルチコア・ソフトウェア・ライブラリ群、「C66x」DSP世代へのLinuxカーネルのサポートおよび、OpenMPアプリケーション・プログラム・インタフェース(API)による構成となり、開発者は、これらの無償でダウンロード可能な、ソフトウェア製品群を使うことで、同社のマルチコア・アーキテクチャ「KeyStone」上で製品を短期間で開発できるようになるとともに、マルチコアDSP搭載製品の利点を活用することが可能となると同社では説明している。
MCSDKは、コア間およびチップ間の通信のための効率的なマルチコア・コミュニケーション・レイヤ、SYS/BIOSと統合された検証済かつ最適化済のドライバ群、リアルタイムOS(RTOS)および、適切なデモンストレーション例を含むLinuxサポートなどを1つにまとめたもので、開発者に、統合されたソフトウェア開発プラットフォームを提供する。このアプローチにより、開発者はニーズに適合するソフトウェアを自由に選択できるようになり、製品の開発期間を短縮できるようになるほか、MCSDKはそのままでもC66xおよびTMS320C64x+のDSPに使用できることから、ソフトウェアの再利用なども可能となる。
なお、すべてのソフトウェア・アップデートは同社のWebサイトにて無償でダウンロードが可能なほか、同社の評価モジュール(EVM)「TMDXEVM6670L」および「TMDXEVM6678L」上で実行することが可能だ。両EVMには、無償のMCSDK、Code Composer Studio(CCS)統合開発環境(IDE)およびアプリケーション/デモ・コードのスイートが含まれており、C66x上でのプログラム開発が可能となっている。