データリソースはこのほど、米国の市場調査会社パイクリサーチ社による「洋上風力発電の市場調査:市場将来性と課題、技術動向、関連企業情報、世界の生産能力、収益予測 Offshore Wind Power」の内容を発表した。それによると、洋上風力発電の発電量は現在の約17倍になるという予測が示されている。
この調査レポートは、パイクリサーチ社が世界市場における洋上風力発電市場における市場機会分析や課題の抽出、技術動向などを精査したもので、主要企業のSWOT分析とともに2017年までの発電総量や導入コスト、収益などの地域や国別のレポートがまとめられている。
同調査によれば、2011年から2017年にかけての洋上風力発電の発電量は4.1GW(ギガワット)から70.1GWと約17倍に拡大するとされており、欧州に加え、今後は中国がこの市場を牽引することになるという。
現在、欧州における風力発電市場を牽引しているのはイギリスとドイツで、そのほかにデンマークでは発電量に占める風力発電の割合がすでに25%を上回っているとされる。
パイクリサーチ社は今回の調査で「洋上風力発電に関する最も大きな課題は(地上の風力発電よりも2~3倍かかる)コスト」と指摘しており、今後はより大きなタービンの採用やファームの構築などによってコスト効率を向上させ、「2030年にはキロワット(毎時)コストを10セントに近づけることが必要」だとしている。