グーグルは5月16日、Chromeウェブストアの日本語版を開設したことを発表した。
Chromeウェブストアは、Googleが提供するWebブラウザ「Google Chrome」で実行可能なWebアプリケーションを提供するマーケットプレイス。無料アプリケーションだけでなく、有償アプリケーションも取り扱っている。国内では未対応だが、Chromeウェブストア独自の課金システムが用意される予定であるほか、他社が提供する決済システムを利用することも可能。課金方法も、買い切りや定期支払い(サブスクリプション)、無料トライアルなど、柔軟に選択することができる。
グーグル シニアエンジニアリングマネージャの及川卓也氏 |
グーグル シニアエンジニアリングマネージャの及川卓也氏は、Chromeウェブストアの意義について、「現在、Webアプリケーションを探す手段としては、通常のWebサイトと同様、Googleなどの検索サイトを使うケースが一般的だが、それだけではやはり不十分」と説明。「優良なWebアプリケーションをユーザーに届ける新しい仕組みがChromeウェブストアになる」とコメントした。
そのうえで、Chromeウェブストアでは、利用者数の多いものや、スタッフのおすすめ、ユーザー評価値、ユーザーのコメントなどの情報が提供されることに触れ、「ユーザーが内容を理解したうえでWebアプリケーションを利用できるため、すでに運用を開始している米国では、通常の検索や誘導などで訪れたユーザーに比べて、Chromeウェブストア経由のユーザーはエンゲージメントが劇的に高いという結果が出ている」と紹介した。
現在提供されている国内製Webアプリケーションは、「はてなブックマーク」、「47NEWS」、「カラメル」、「ブクログのパブー」、「youRoom」、「英辞郎 on the WEB Pro」、「ついっぷる」、「JustEdit」、「Crowy」、「ジョルダンライブ!」、「Cacoo」、「monstar.ch」の12個。発表会では、HTML5などを駆使した特徴的なアプリケーションとして、「はてなブックマーク」、「47NEWS」、「カラメル」、「ブクログのパブー」が紹介された。
Webアプリケーションの登録作業は、Chromeウェブストアで表示する情報を入力したマニフェストファイルとアイコンを作成してアップロードした後、フォームの情報を埋めるするだけ。及川氏は「既存のアプリケーションに手を入れる必要はないので、開発者の方々はぜひ登録してほしい」と呼びかけた。
なお、Chromeウェブストアでは、通常のWebアプリケーションに加えて、Google Chromeの拡張機能を活用した「Packaged Apps」なども提供されている。また、Google Chromeでのみ利用できる機能として、該当WebサイトをChromeのタブで開いていなくても必要な情報を取得してポップアップ表示などができる「Background Pages」や、容量が無制限のlocal storage(HTML5のWeb Storageで規定される機能)などがあるという。
Chromeウェブストアは、同サイトへの直接アクセスのほか、Google Chromeの設定ボタンから「ツール」→「拡張機能」→「他の拡張機能を見る >>」からでも利用することができる。同サイトにてインストールボタンをクリックすると、Google Chromeの新しいタブページにアプリ一覧が表示され、簡単にアクセスできるようになる。