凸版印刷は、台湾ChimeiグループのChi Lin Technologyと電子棚札や電子ラベルなど産業分野向け電子ペーパー事業での協業に関して、2011年4月に合意していたが、今回、同合意をもとに凸版がChi Lin子会社への出資をともなうアライアンス契約を締結したことを発表した。

同出資とアライアンス契約は、凸版印刷がChi Linが設立した産業向け電子ペーパーモジュールの販売およびソリューション開発を行う「Pervasive Display」の株式を取得する形で出資を行うとともに、Pervasive Displayの扱う製品・サービスの日本市場への販売を行うというもの。すでにこうした活動は5月1日より本格的に開始されているという。

今回の協業により、さまざまな用途に対応した電子ペーパーディスプレイを短期間で効率的に、カスタマが自社で活用あるいは、自社製品に組み込む事が可能になると凸版では説明している。

また、両社は、共同で電子ペーパー製品の供給やカスタマニーズに応じたソリューションを開発していくことで、産業分野向け電子ペーパー事業を推進し市場の創出、拡大を図っていくとしており、具体的には凸版が日本市場における産業分野向け電子ペーパー製品の販売および、ソリューションの開発を担当し、Pervasive Displayが産業向け電子ペーパー製品の開発・販売、ソリューションサービスの開発を、Chi Linが電子ペーパーディスプレイの委託製造をそれぞれ担当することとなる。

なお、凸版では、こうした協業を通じて、産業分野向け電子ペーパー事業で、2013年度に30億円の売り上げを目指すとしている。