NTTデータは5月10日、2011年3月期の業績を発表した。それによると、売上高が前年比1.7%増の1兆1619億円、営業利益が前年比4.1%減の783億円。連結子会社拡大などの影響により全体として増収となったものの、それに伴う販管費が嵩み、減収という結果になっている。
NTTデータの決算概要は以下のスライドのとおり。
前年度に比べると金融関連システムの大規模更改が減少。さらに震災の影響もあり、当初の予想も下回る受注高となっている。
前年度および予算に対する営業利益の増減要因は以下のスライドのとおり。
業績を発表したNTTデータ 代表取締役社長の山下徹氏 |
2012年3月期に関しては、受注高1兆円、売上高1兆2000億円、営業利益800億円という業績見通しを発表。震災の影響などにより国内では減収を想定しているものの、中期経営計画で挙げているグローバル化を推し進め、海外売上高を増やし、全体として380億円の増収を見込む。
なお、NTTデータグループの海外拠点は、現在34カ国145都市に及び、海外従業員は約2万4000人に上るという。今後は、Japan、Americans、EMEA、APAC、Chineの5地域に分けて統合を進め、ソリューションの重複を解消し、効率的な経営を図る。
また、NTTデータでは中期経営目標として、2013年3月期に売上高1兆5000億円という数字を掲げているが、国内IT投資の縮小傾向と震災による影響を踏まえ、現在、見直しを検討中。こちらについては、今秋を目処に発表する予定としている。