さくらインターネットは5月9日、今秋竣工予定となっている同社の石狩データセンターに高電圧直流(HVDC)給電システムを導入するための評価検証を行うと発表した。

評価検証が行われる高電圧直流給電システムは「HVDC 12V方式」と呼ばれるもので、AC方式による給電システムと比べ、IT機器における電力損失が少なく効率面で優れるほか、UPSやサーバ内部の電源ユニットが不要となるためコスト面でのメリットも生まれるとされる。

HVDC 12V方式の概要

この給電システムの評価検証作業はNTTデータ先端技術や河村電器産業、日商エレクトロニクスとの4社合同によって行われ、北海道の低温外気との組み合わせにより、世界最高水準のエネルギー効率実現を目指すという。

石狩データセンター断面図(イメージ)

すでに実証実験によって効果は検証済みとされているが、今後4社は5月~6月にあらためてHVDC 12V方式による評価検証を実施し、石狩データセンターでの実運用テストにて安全性や総合的なエネルギー効率の検証を行う。