Google Chrome runs web pages and applications with lightning speed.

Googleは4月26日(米国時間)、Chrome開発版において、Flash Player 10.3に搭載された「NPAPI ClearSiteData API」を利用する機能を搭載したことを発表した。いわゆる、Flashクッキーを削除するための機能だ。執筆現在でChrome CanaryおよびChrome Devにおいて実装を確認できる。

ブラウザはクッキーを利用して通信を特定し、さまざまなWebサービスやWebアプリケーションを利用できるようにしている。クッキーは特にプライバシーにも関わることになるため、データの削除が必要になることがある。主要ブラウザはクッキーを削除する機能を提供するとともに、プライベートモードなどクッキーの影響を受けない動作モードの提供なども実施している。

ブラウザにおけるクッキー対策は古くから実施されているが、プラグインのようにブラウザとは別に動作するプロセスに対してこうした取り組みは行われてこなかった。もっとも使われることが多いプラグインであるFlash Playerは「Local Storage Object (LSOs)」という方法を提供しているが、これがブラウザのクッキーに該当するような意味を持っている。"Flash クッキー"と呼ばれることもある。

プラグインのクッキーデータを削除可能になったChrome開発版

Chrome安定版には該当するオプションは存在しない

"Flashクッキー"を削除するにはこれまでは煩雑な手続きが必要だったが、最新のChrome開発版では、Chromeの設定からこれが削除できるようになった。「オプション」「高度な設定」「閲覧履歴の消去」から「Cookieと他のサイトやプラグインのデータを削除する」から実施可能。削除はブラウザ終了時に自動的に実施するように設定することもできる。「オプション」「高度な設定」「コンテンツの設定」「Cookie」「ブラウザの終了時にCookieと他のサイトやプラグインのデータを削除する」から実施可能。

Chrome開発版ではブラウザ終了時に自動的にプラグインクッキーを削除するように設定可能

Chrome安定版には該当するオプションは存在しない

現在のところこの機能に対応したプラグインはFlash Player 10.3以降ということになる。ほかのプラグインでもNPAPI ClearSiteData APIを実装すればChrome側から一律でデータの削除を実施できるようになる。