NTTPCコミュニケーションズは4月27日、中堅中小企業向けの事業継続(BCP : Business Continuity Plan)相談窓口を設置したと発表した。専用サイトを開設し、定型フォームに従って要望や疑問を投稿できるようにしたほか、電話での相談も受け付けている。
NTTPCコミュニケーションズ データセンター事業部 サービス開発部 データセンタサービス担当 主査の大蔵克之氏は、相談窓口を設置した背景について、「今回の東日本大震災や計画停電を受け、ビジネスの継続性に不安を抱く中堅中小企業が増えている」と説明。具体的には、「交通機関が麻痺したときにも自宅で仕事ができる環境がほしい」や「どうすれば停電時にもサーバを安全に運用できるのか」といった問い合わせが多く寄せられているという。特に首都圏においては、「夏に電力供給が不足するのではないかと危惧し、その対応方法に悩む企業が相当数に上っている」(大蔵氏)状況だ。
こうした状況を受け、NTTPCでは、以前から提供してきた各種のソリューションが事業継続に有効であることを改めて強調。それらをより広く活用してもらうために、今回の相談窓口設置に至ったという。
窓口には、要望がおぼろげな状況でも問い合わせが可能。問い合わせを行うと、翌営業日に担当者から回答が送られる。
なお、NTTPCで提供している主な事業継続対応ソリューションは以下の4つ。
- 仮想デスクトップ ソリューション : オフィスのPCとデータセンターに設置した仮想デスクトップPCとの間でファイルデータを相互に同期/保存させるソリューション。オフィスのPCとまったく同じ環境を社外からも利用できるため、社員は出社が難しい状況になっても業務を進められる
- アウトソース ソリューション : 各種アプリケーションやUTM機器をNTTPCが保有するサーバで動作させるホスティングサービス。オフィスが使えなくなったり、停電になったりしても、ITインフラを継続して利用できる
- データセンター ソリューション : オフィスに設置してあるサーバ/ネットワーク機器をデータセンターに移設して稼動させるサービス。耐震対策や停電対策が万全なデータセンターで稼動させるため、災害にも強い
- ディザスタリカバリー ソリューション : 遠隔地のデータセンターにてデータのバックアップをとったり、待機システムを用意したりするサービス。NTTPCでは、西日本エリアや中部・九州エリアのデータセンター事業者と協業を進めており、現在のところ、静岡県、大阪府、宮崎県、兵庫県にディザスタリカバリサイトを開設できるという
相談窓口では、ユーザーからの問い合わせに対して、これらを活用した効果的なソリューションを提案していく。