Intersilは2011年4月25日(米国時間)、同社のプレシジョン・オペアンプ・ファミリとして「ISL28208」を発表した。
同製品は、グランド・センス入力、レール・ツー・レール(フルスイング)出力、3Vから40Vの電源電圧範囲などを特長とするデュアル構成オペアンプ。入力のコモンモード電圧範囲が広く、グランドレベルよりも低い入力にも対応しているほか、入力段は堅牢な構成となっており、持続的な入力オーバーロード状態に対して耐性を備えている。出力はレール・ツー・レールで、単一電源または正負スプリット電源のいずれにも高い設計自由度を提供するという。
また、要件の厳しいアプリケーションに対応するために、高精度、ローパワー、高信頼といった特長を備えており、例えばハイエンドの計装アプリケーションで求められる高い精度を実現するために、低オフセット電圧(最大230μV)、低温度ドリフト(代表値0.1μV/℃)、コモンモード電圧除去比123dB、電源電圧除去比128dBなどの性能を実現している。
製造には同社独自のプレシジョン・シリコン・オン・インシュレータ(SOI)バイポーラ・プロセス・テクノロジ「PR40」を採用している。同プロセス技術はラッチアップに対して高い耐性を備えたプロセスで、ESD定格は人体モデルで3kV、機械モデルで300Vとなっており、周囲環境の厳しいインダストリアル・アプリケーションにおいても高い信頼性を実現することが可能となっている。 なお、同製品は当初は8ピンSOICパッケージで供給され、その後、他のパッケージ品についてもリリースを予定している。また、単価は1,000個受注時で1.70ドルからとなっている。