三菱電機は4月26日、都市間の長距離大容量通信に用いる光受信モジュール製品として、DQPSK方式の受信に必要な素子を1パッケージに集積することで、小型・低消費電力を実現した40GbpsのクワッドPDモジュール「FU-387SPP」を2011年6月1日に発売することを発表した。サンプル価格は30万円(税別)で、月産生産数は500台を予定している。
同製品は、DQPSK方式の受信に必要な素子を11.0mm×14.9mm×6.7mmの小型パッケージに集積している。具体的には、光信号を電流信号に変換する4つのフォトダイオード(PD)を搭載しているほか、電流信号を電圧信号に変換するトランスインピーダンスアンプを搭載しつつ、電源電圧3.3V、温度25℃の条件で、消費電力は標準値0.6Wを実現している。
また、新開発の表面入射型PD素子の採用により、偏波依存損失0.1dB以下の安定した受光感度を維持できるほか、数1000km伝送後の光雑音が多い条件(光信号雑音比:OSNR=20dB/0.1nm)でもQ値(Quality factor)は14.9dB(ビットレート43Gbps)を実現している。
なお、同製品は1モジュールでC帯からL帯(受光波長1520~1610nm)まで幅広くカバーしている。