日本でも人気のセキュリティソフト「Kaspersky」、同ソフトを開発・提供する露Kaspersky Labは、ロシアでも成功したベンチャー企業として知られる。4月20日、その創業者の20歳の息子が首都モスクワで誘拐されたとロシアのメディアが報じた。

行方不明中というIvan Kaspersky氏(20歳)は、Kasperskyを共同で創業したEugene Kaspersky氏と元妻のNatalya Kaspersky氏の息子。ロシアのメディアLife Newsは、独自の情報筋からの情報として、Ivan Kaspersky氏が4月19日の午前中、モスクワ北西部で通勤途中に誘拐されたと伝えた。Eugene Kaspersky氏は母親のNatalya Kaspersky氏が立ち上げたInfoWatchに勤務しており、通勤途中だったとのことだ。Kaspersky氏を初め、Kaspersky Labからの公式コメントはないようだ。

誘拐犯は身代金として、300万ユーロを要求しているという。父親のEugene Kaspersky氏は知らせを受け、滞在中の英ロンドンから急遽モスクワに戻ったとも伝えている。

Eugene Kaspersky氏とNatalya Kaspersky氏は1997年にKaspersky Labを創業した。米Gartnerの調査では、コンシューマー向けITセキュリティ市場でのKasperskyのシェアは2010年、2ポイント上昇し9%。第3位となっている。

Kaspersky Labの創業者、Eugene Kaspersky氏