Amazon Web Servicesの米国東海岸のデータセンターで米太平洋夏時間の4月21日午前12時55分に障害が発生し、Amazon EC2(Elastic Compute Cloud)などのサービスが利用しにくい状態に陥った。同日午後5時(日本時間22日午前9時)現在、完全な回復に至っておらず、この影響でQuoraやHootsuiteなど、EC2をインフラとする多くのWebサービスやWebアプリケーションへのアクセスが途絶している。

障害が起こったのは、US-EAST-1地域のデータセンター(北バージニア)。同センターで運用するEC2で、仮想マシンに接続できなくなったり、遅延が大きくなったほか、Amazon Relational Databaseサービスでも同様の問題が起こり、AWS Elastic Beanstalkのエラーレートが上昇した。EC2はAvailability Zoneという物理的に独立したインフラで区分することで障害の被害を抑えられるようになっているが、今回はUS-EAST-1の複数のAvailability Zoneで同時に障害が発生した。21日午後1時48分時点で、1つのAvailability Zoneを除いて通常のオペレーションに回復したものの、今もEC2とAmazon Relational Databaseのステータスは「サービス途絶」を抜け出せていない。

EC2を利用するWebサービス/Webアプリでは、Quora、Hootsuite、ESchedule、Cydia Storeなどが現在も利用できない状態が続いている。redditは閲覧のみのモードに切り替えてサービスを提供中。一時Foursquareの利用にも障害が起こったが、同サービスは通常の状態に戻った模様だ。