TDKは4月21日、シリアルATA(SATA) 3Gbpsに対応したNAND型フラッシュメモリ制御IC「GBDriver RS3シリーズ」を開発、2011年7月より発売を開始することを発表した。サンプル価格は2000円で、量産規模は月産10万個を計画している。
同製品は、実効速度170MBpsの高速アクセスを実現した、SATAコントローラIC。従来の2KB/pageおよび4KB/page構造に加えて、8KB/pageのSLCおよびMLC NANDに対応し、128MB~128GBのSATAストレージを構築することが可能となっており、パッケージもTQFP120pin、VFBGA144pinから選択可能となっている。
また、高速制御と同時に、44bit ECCまで拡張可能なエラー訂正能力を装備。同シリーズ共有機能である、オートリカバリ機能(リードディスターバンス対策)や電源遮断時の巻き添えデータエラー防止機能などと合わせることで、NAND型フラッシュメモリのデータ信頼性を高めることが可能となっている。加えて、フラッシュメモリの制御で必須となるデータランダマイザ機能や、オートリフレッシュ機能も搭載している。
さらに、全メモリ領域(ブロック)の書き換え(消去)回数を平準化する高度スタティック・ウェアレベリング・アルゴリズムを実装しており、メモリ寿命を最大限活用することが可能だ。SMART(Self-Monitoring & Analysis Reporting Technology)情報として、全メモリブロックの書き換え(消去)回数が取得できるため、フラッシュストレージの定量的な寿命管理も容易に行うことができる。
このほか、データセキュリティとしてAES128bitによる自動暗号化機能を実装している。
なお、同社では同製品を搭載したコンパクトフラッシュドライブ「CFas」およびSSDを、2011年7月下旬より順次製品化する予定。