ホンダは4月20日、埼玉県と共同で取り組んでいる次世代パーソナルモビリティ実証実験の一環として、埼玉県庁敷地内に「ソーラー水素ステーション」を設置する計画を公表した。同実験では、燃料電池電気自動車「FCXクラリティ」を用いる。

ホンダの燃料電池電気自動車「FCXクラリティ」

今回実験に用いられるFCXクラリティには、一般家庭およそ2世帯分の使用電力に相当する10kW以上の外部出力が可能な電源機能が装備される。これにより、水素と酸素を化学反応させて発生する電気を動力源とする同車はCO2を一切排出しない移動可能な発電設備としても利用可能になる。

ソーラー水素ステーションの埼玉県庁敷地内への設置、実証実験に使用するFCXクラリティの外部出力電源機能の装備は、本年度中を目指す。

ホンダは、将来の水素社会の実現に向け、走行中にCO2を一切排出しない究極のクリーン性能を持つ自動車として、2008年7月より米国で、同年11月より日本でFCXクラリティのリース販売を行っている。

加えて、水素の製造から貯蔵・供給までのプロセスにおいてもCO2を排出しないことが重要として、2010年1月から同社の米国の研究施設において、小型・低騒音・低コスト化を実現した家庭用の次世代ソーラー水素ステーションを設置し、実証実験を行っている。

ソーラー水素ステーションのイメージ