Internet Protocol version 4

4月18日、APNICの保持するIPv4プールが「0.99ブロック」へ減少した。APNICは最後の1ブロック分を通常の割り当てではなく、IPv4インターネット接続を維持するために取り置くとしている。最後の1ブロック分の割り当ては、最大で1024個のIPv4を申請でき、基本的に申請できる回数はAPNICの1会員あたり1回に制限される。

4月20日現在、APNICサイトに掲載されているAPNICのIPv4残量グラフ。2011月4月20日で残りが0.99。

4月18日付けおよび4月19日付けで割り当てが実施された内容をみると、割り当ての個数が1,024個に減少していることを確認できる。割り当てが実施された国や地域は特定のエリアに限定されるものではなく、APNICが担当する各国が随時申請を実施し、割り当てが実施されていることがわかる。

4月18日付けで割り当てが実施されたIPv4 - 1024個づつの割り当てになっている

4月19日付けで割り当てが実施されたIPv4 - 1024個づつの割り当てになっている

APNICがIPv4の配布を担当した地域はIPv4消費の増加ペースが著しく、世界でもっとも早くIPv4プールが枯渇した。すでにIPv4を保持している企業や組織がIPv4を使い切った場合、新規にIPv4を確保することはできない。IPv6の活用を進めるとともに、既存のIPv4を使い回す制度を確立する必要がでてくる。

日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)は4月11日、『IPv4アドレス移転制度』に対する意見の募集を発表。現在、IPv4アドレス空間の譲渡は原則禁止とされている。しかしIPv4プール枯渇後もIPv4の需要は継続することから、IPv4アドレス移転制度を策定するなどして需要に応える方法を模索している。