Intersilは、高速かつ低消費電力を特徴とするA/Dコンバータ(ADC)ファミリとして、通信機器やデータアクイジション機器向け16ビットADC「ISLA216P」シリーズを発売した。
同シリーズは、同社独自技術「FemtoCharge」テクノロジーを採用することで、最高で250MSPSの変換性能を実現しつつ、消費電力を競合製品比で最大で40%以上低い786mW(1.8V時)に抑えることが可能なADC。
入力周波数が30MHzにおけるスプリアスフリーダイナミックレンジ(SFDR)性能は87dBcを達成しており、信号対雑音比(SNR)は75.0dBFSを実現している。また、低消費電力性により発熱が少なく、放熱要件の緩和によってシステムコストの削減とともに信頼性の向上を図ることが可能となる。
また、低消費電力モードからの起動リカバリ時間は200μsを実現しており、パワーダウン機能を最大限に活用できるように工夫が施されている。
さらに、マルチチャネル構成をサポートしているため、複数のADCの同期タイミングを高い精度で揃えながら動作させることができ、同時サンプリングのマルチチャネルシステムの設計も容易になると同社では説明している。
なお、同シリーズのサンプリングレートは130MSPSから250MSPSが用意されており、いずれもすでに量産受注を介ししている。パッケージは露出パッド付き72ピンQFNパッケージで、1000個受注時の単価は61.75ドルからとなっている。