米Gartnerは4月18日、2010年の世界半導体市場の売上が前年比30.9%増の2,994億ドルになったと発表した (確定値調査に基づく)。これによると、上位25社が世界半導体市場の売上の69.1%を占めており、なかでもメモリ・ベンダーの成長率が高いという。
ベンダー別に見ると、トップはインテルで,14.2%から14.0%とわずかにシェアを落としたが、19年連続でトップの座を確保している。2010年前半はPCの需要に支えられて高い伸びを示したが、後半はPCの在庫調整とミニノートブックの不調によって伸びが鈍化した。
第2位は昨年と同じくSamsung Electronicsで売上の約80%を占めるDRAMとNANDフラッシュが好調だった。特にDRAM分野では高いビット成長率を達成してシェアを伸ばして、第1位のポジションを強化できた。
第3位の東芝はモバイル製品向けNANDフラッシュをはじめ、ディスクリートや光半導体製品が売上を伸ばした。ASICビジネスはゲーム向けの売上が減少したが、自動車機器向けや通信機器向けが成長した。
2010年4月にNECエレクトロニクスとルネサス テクノロジの合併により設立されたルネサス エレクトロニクスは昨年の第11位から第6位に順位を上げた。同社はMCU分野で強みを発揮してトップを保持した。ただし2010年後半は、日本政府をはじめとする各国の自動車補助金制度終了とともに自動車機器向けMCU売上で調整が行われ、アナログやディスクリート分野ではパワー・マネジメント向けで好調を維持した。
世界半導体メーカー 売り上げランキング・トップ10 (単位:百万ドル) 資料:米Gartner |