Silicon Laboratories(Silicon Labs)は、USBマイコンファミリ「C8051F38x」、「C8051T62x/32x」を発表した。いずれも4mm×4mmおよび5mm×5mmのQFNパッケージで、すでにサンプルおよび量産供給を行っている。参考価格は1万個受注時で、フラッシュベースのC8051F38xが2.12ドルから、OTP(One Time Programable)MCUのC8051T62/32xが1.07ドルからとなっている。また、開発キットも供給中で、「C8051F380DK」が99ドル、「C8051T620DK」と「C8051T622DK」が129ドル、ドータ・カード「TOOLSTICK381DC」が9.90ドルとなっている。
同ファミリはフラッシュとOTPオプションを備えた22製品から構成され、フルスピードUSB 2.0インタフェースのエンジンを搭載しているほか、高精度のアナログ機能、そして部品の点数とコストを削減する水晶を使用せずにUSB動作を可能にするクロック・リカバリ能力を特長としている。
C8051F38xファミリは高いアナログ/ミクスシグナル能力により、より高価なハイエンドMCUを使うことなく、高性能なUSB機能を実装することが可能となる。フラッシュベースのF38xは移行が簡単なように、同社の既存USB MCU「C8501F34x」とピンおよびコード互換で、I2Cインタフェースの追加、高性能A/Dコンバータ(ADC)、低消費、追加タイマを提供しており、外付け部品の点数を削減することが可能である。
一方のOTP MCUであるC8051T62x/32xは、コスト重視の製品で、拡張可能なため、アプリケーションのニーズとコスト目標に最適化されたデジタルおよびアナログの周辺機能セットを選択することが可能だ。また、これらOTPベースのUSB MCUは、フラッシュベースの製品とほぼ同等の周辺機能と機能性を提供している。
F38xおよびT62x/32xファミリが搭載しているADCとコンパレータは、競合製品比で最大5倍の高速性能を達成しており、センサ・データ・ロガー、重量計、ゲーム・コントローラ、血圧モニタといったアナログが集約されたアプリケーションの開発の容易化が可能となると同社では説明している。