ビーブレイクシステムズは4月14日、システム業界における景気動向をまとめたレポートを発表した。同社は自社で手がけたシステム案件などをもとに現場の目線で分析したシステム業界の景気動向を定期的に発信している。

3月以降、システム開発案件は増加傾向にあり、リーマンショック後の景気低迷からようやく回復の兆しが見られてきたところだった。しかし、東日本大震災の影響により開発案件は再び減少に転じている。

同社の調べによると、ある教育関連企業では、販売管理システム開発プロジェクトのアサイン契約が4月末までだったが、震災の影響により急遽3月末で終了することが決定したほか、新製品の開発を予定していたSIerは震災の影響により予算が確保できなくなりプロジェクト自体を中止ししたという。さらに、ある輸送機器製造企業では北関東にある自社の工場が被災したため、生産ラインの復旧を優先しなくてはならなくなり、システム開発プロジェクトの延期を決定した。

なお、4月以降のスマートフォン市場では、iPhone/iPadの開発案件が横ばい、Androidの開発案件が増加傾向にあるという。その内容としては、Webサイトなどの自社の既存コンテンツへのスマートフォン対応が多いが、AndroidタブレットをPOS端末として使用することを検討する企業もあるなど、各社がさらなる使い道を模索している状況にある。