世界経済フォーラムは4月12日、世界138カ国のICT活用度を調べた年次報告書「The Global Information Technology Report 2010-2011」を発表した。1位のスウェーデン、2位のシンガポールはそれぞれ前年と変わらず、日本は前年21位より2ランクアップし、19位となった。

この調査はICT(情報通信技術)がその国の発達と競争力に与える影響を評価したもの。公開されているデータ、独自アンケートと調査を組み合わせ、市場、政府・規制、インフラなど「環境」、個人、企業、政府の各レベルの「対応力」および「利用」の3つの指標を利用して、ネットワーク整備指数(Networked Readiness Index)を割り出した。

10回目となる今年は「Transformations 2.0」をテーマに、今後数年の間、個人、企業、政府にICTが及ぼすインパクトにフォーカスし、将来の変換を模索した。総合1位はスウェーデン(前年変わらず)、2位はシンガポール(前年変わらず)、3位はフィンランド(前年6位)、4位はスイス(前年変わらず)、5位は米国(前年変わらず)。スカンジナビア諸国は、デンマークが7位、ノルウェーが9位と上位につけ、アジア諸国も台湾6位、韓国10位と健闘した。中国は36位、インドは48位だった。

日本は総合19位で、前年の21位からアップした。指標別には、「環境」が21位、「対応力」が38位、「利用」が8位。項目別では、スコアが最も高かったのは企業の利用で4位、一方最も低いスコアを記録したのは個人の対応力で80位だった。