Cypress Semiconductorは4月12日(米国時間)、同社のプログラマブルSoCアーキテクチャ「PSoC 3」用の開発キット「CY8CKIT-030」と、ソフトウェアツール「PSoC Creator」の最新バージョンを発表した。開発キットは99ドルですでに提供を開始している。

「PSoC 3」用の開発キット「CY8CKIT-030」

CY8CKIT-030は、PSoC 3アーキテクチャの統合された20ビットのΔΣA/Dコンバータ(ADC)を活用してアナログ設計を容易に開発できるように設計されている。これにより、有効ビット数(ENOB)が18ビットの場合よりもパフォーマンスを向上させることが可能で、同キットの使用により、リアルタイムクロックを実行した状態で1μAのスリープ電流を達成することができるようになる。

また、同キットには組み込みプログラミング機能やデバッグ機能が搭載されており、外部のプログラミングデバイスを用いずに開発が可能。さらに、同社の他のキットと接続して機能を追加できる拡張ボードポートが2つ用意されているほか、組込用CapSenseボタンを複数、5セグメントスライダを1つ含み、PSoC Creatorとプロジェクト例が収録されているCDと、ボードへの電源供給およびプログラミングの両機能を備えたUSBケーブルが付属している。

また、PSoC Creatorは今回バージョン1.0がリリースされた。同バージョンでは、87の量産準備が整ったPSoC 3コンポーネントが用意されており、設計者は、あらかじめ構築されたテスト済みのアナログおよびデジタル周辺機器を含むライブラリにアクセスすることで、それらを直接利用したり、特定の設計要件に合わせてカスタマイズして用いることが可能となっている。

さらに、従来に比べ強化されたパラメータダイアログ、静電タイマチェッカ、命令キャッシュのサポート、自動化されたサポートケースのレポート、新しいエラー通知ツールなどの機能も追加されている。

なお、同ソフトウェアは同社Webサイトよりすでに無料でダウンロードすることが可能となっている。