テクトロニクス社は4月13日、500MHzから8GHz周波数帯域を持つ高性能オシロスコープ「DPO7000Cシリーズ」および「MSO/DPO/DSA70000Cシリーズ」として4/6/8GHz帯域機種を発表した。また、併せてMIPI(Mobile Industry Processor Interface)アライアンスのCSI-2、DSI仕様に対応した、新しいシリアル・デコード・ソリューションによるMIPIテスト・サポートも発表した。
DPO7000Cシリーズは、数多くのアプリケーションを効率的に解析する機能を一台に搭載したオシロスコープ。時間短縮が可能なシリアル解析ソリューションを装備しているため、設計エンジニアはデバッグのすべてのステージ(問題の認識、不良の検出、ロングレコードからの全イベントの検索、根本原因特定など)において、各種ツールを使って設計問題にフォーカスすることができるようになり、1タッチのジッタ・ウィザードなどのツールにより、複雑なテストも簡単に、かつ自動化することが可能となる。
同シリーズは、OSにMicrosoftのWindows 7を採用しており、従来にくらべて容易なデータ・ネットワークとの統合、直感的な操作、短いブートアップ時間などを実現している。また、高速なコンピュータ・プラットフォームを搭載したことで、例えばDPOJETによるジッタ測定の計算時間なども3倍近く高速になっているほか、LXIクラスCをフルサポートしているため、自動テスト・システムとの統合も容易に行えるようになっている。
また、I2C、SPI、RS-232/422/485/UART、MIPI CSI-2/DSI仕様を含む、代表的な組み込みシステム・バスのデコード、トリガ、サーチ機能を装備しており、高い統合シリアル・バス解析が可能となっている。
一方のMSO/DPO/DSA70000Cシリーズは、高性能回路の設計、検証、および RF/マイクロ波、シリアル・データ、半導体の特性評価における複雑な問題を深いレベルまで解析することができるオシロスコープで、代表的な組み込みシステム・バスのトリガ、デコード、サーチ機能と、DDR3、USB 3.0、PCIe 3.0などの規格の高速タイミング解析とコンプライアンス・パッケージを備えている。
こちらもOSにWindows 7を搭載しており、LXIクラスCにも対応している。
MSO70000Cシリーズでは、新たに開発された「P6750型ロジック・プローブ」を使用することで最大16チャネルの高実装密度DMAX信号にプロービングすることが可能だ。すべての機種でDPOJET Essentialsジッタ/アイ・ダイアグラム解析ソフトウェアが付属しており、拡張サーチ/マーク機能による高いデバッグ機能を活用することが可能となっている。
加えて今回、MIPI仕様のサポートを強化し、MIPICSI-2、DSIシリアル・バスのプロトコル・デコードとサーチをサポートした。DPO7000Cシリーズ、MSO/DPO/DSA70000Cシリーズは、MIPI D-PHY、MIPI M-PHYサポートを含む、最新のMIPIアライアンス・テスト要件に対して広範囲に対応することが可能なほか、MIPI D-PHY TX測定の完全ワンボタン・コンプライアンス・テストが可能な自動コンプライアンス・ソフトウェア「TekExpress」も発表されており、TLA7000シリーズ・ロジック・アナライザによるDigRF v.4ロジック・テストも提供される。