IT機器セカンダリー市場の"中身"
IT機器のセカンダリー市場(新品市場に対する新古・中古市場)が立ち上がり始めるなかで、具体的なサービスやメリットに対する問い合わせも増えている。リユースサーバの販売を手がける企業では、そうした顧客からの声が昨年から急増したとし、業界内でもニーズに対応したサービスの拡充を急いでいるところだという。
そもそも中古品にはどのような種類があるのか。同社によると、セカンダリー市場で取り扱われる"中古品"は、取り扱う条件によって、大きく5つに分類できるという。
1つ目は、メーカーが生産や販売を停止した製品で、未使用未開封のもの。新古、ファクトリーシールド、サープラスなどと呼ばれ、生産余剰品や流通在庫、返品などがこれに含まれる。機能や品質は新品と同じであり、メーカー保証も適用されるケースが多い。
2つ目は、ごく短い間使用された開封品。ニューオープンボックス(NOB)とも呼ばれ、展示会やイベントなどのデモ機として使用されたものが多い。機能や品質は新品同様だが、付属品が不足していたり、利用に支障のない程度の小さな傷がついていたりする。保証期間内の製品は保証がきく場合もある。
3つ目は、リユース、リファーブ品。メーカーや再販業者が製品を回収し、再生作業(リファービッシュ: 磨き直し)を施したもの。再生作業としては、現行の環境基準に合うように改修を施したり、データ消去、クリーニング、動作確認などを行なう。多くの場合、メーカーや再販業者によって、保証がつけられている。
4つ目は、アズイズ(AsIs)、現状有姿品。特別な再生作業をせずに、最低限の動作確認だけを行ったそのままの姿(アズイズ、現状有姿)で販売される。保証がつかず、初期不良による交換には応じるといったケースがほとんど。ネットオークションなどで販売される中古は、これに含まれることが多い。ジャンク品と呼ばれることもある。
5つ目は、バルク品。PCパーツなどの部材を指すケースが多く、生産余剰品や流通在庫から調達される。未使用未開封のものもあれば、開封品、現状有姿品もある。品質、保証は、再販業者によって異なる。