昭和電工は、現在、マーケティングを進めているディスプレイ向け耐熱透明フィルムの商品名を「ショウレイアル(SHORAYAL)」にすることを発表した。

同社では、同製品の実機ラインでの生産方式を確立しており、5月末完工の予定で大分コンビナート内にパイロット設備を建設中。同設備の生産能力は年産数十万平方メートルで、生産される製品の仕様はロールおよびシートを予定している。

同社では、これまでラボスケールで生産した製品を提供することでマーケティングを行ってきたが、パイロット設備の操業により使用条件に合わせたサンプル提供が可能となることから、実用化に向けた検討が進むことが期待できるようになるとしている。

ショウレイアルは同社のメガネレンズ向け樹脂の技術をベースに開発した製品で、250℃の高温プロセスでの使用が可能なほか、ガラスと同等の全光線透過率92%、低複屈折、耐酸/耐アルカリ/耐有機溶剤性などの耐薬品性や鉛筆硬度3H以上の表面硬度を実現したものとなっている。