National Semiconductor(NS)は、産業用および通信インフラ・アプリケーションで最大10Aの出力電流を駆動し、CISPR22(Class B)放射/伝導EMI(電磁波障害)規格に準拠するパワー・モジュール「SIMPLE SWITCHER」12品目を発表した。
これらのパワー・モジュールは、カレント・シェア(電流共有)と周波数同期の2つの新機能を搭載しており、大電流中間電圧レールおよびFPGAアプリケーション向けに複数のSIMPLE SWITCHERパワー・モジュールを並列接続することで、最大60Aの出力電流を実現できるほか、同期ピンの使用により、複数のパワー・モジュールの同一周波数での動作が可能で、ノイズに敏感なシステムでスイッチング・ノイズを制御することが可能となっている。
また、リニア・レギュレータのシンプルさと同時に、同期整流スイッチング・レギュレータの特長である高い効率を実現しており、外付けインダクタが不要となっており、複雑なレイアウトと配置という、スイッチング・レギュレータ設計に特有の課題を解決することが可能だ。
さらに、12品目中、6品目は6Vから36Vの入力電圧レールに対応し、0.8Vから6Vの可変高精度出力電圧を提供する。「LMZ13608」は最大8A、「LMZ13610」は最大10Aの出力電流を駆動する。「LMZ23608」と「LMZ23610」もそれぞれ最大8Aと最大10Aの出力電流を駆動し、周波数同期とカレント・シェア機能を備えている。「LMZ23603」は最大3A、 「LMZ23605」は最大5Aの出力電流を駆動し、いずれも周波数同期機能を内蔵している。
その他の6品目は6Vから20Vの入力電圧レールに対応し、0.8Vから6Vの可変高精度出力電圧を提供する。「LMZ12008」は最大8A 、「LMZ12010」は最大10Aの出力電流を駆動。「LMZ22008」と「LMZ22010」もそれぞれ最大8Aと最大10Aの出力電流を駆動し、周波数同期とカレント・シェア機能を備えている。「LMZ22003」は最大3A、「LMZ22005」は最大5Aの出力電流を駆動し、いずれも周波数同期機能を内蔵している。
これら12品目はRoHSに準拠した露出底面パッド付きTO-PMODパッケージですでに出荷が開始されている。5Aまでのモジュールは10.16mm×13.77mm×4.57mmの7ピン・パッケージで提供され、1,000個一括購入時の価格は5.50ドルから12.50ドルとなっている。また、5A超のモジュールは15mm×17.8mm×5.9mmの11ピン・パッケージで提供され、1,000個一括購入時の価格は10.93ドルから18ドルとなっている。