Firefox web browser - Faster, more secure & customizable

MozillaはFirefox 4以降、年に2回から3回のメジャーリリースを実施するための取り組みをはじめている。具体的にどのような取り組みが進められることになるかがMozilla Developer Newsで発表された。説明によれば、これまでなかった「オーロラチャンネル」を新設するとともに、開発リポジトリを分割してタイムラインベースでのリリースエンジニアリング実施していくという。

Firefoxにはmozilla-centralと呼ばれるリポジトリがあり、ここから「ナイトリー」「ベータ」「リリース」の3つのチャンネルが構築されている。

  • ナイトリー : 毎晩ビルド。QAなし。mozilla-centralリポジトリを使用。
  • ベータ : QAあり。ベータ版としてリリースしてもよいと判断されるまでリリースされない。mozilla-centralリポジトリを使用。
  • リリース : QAあり。正式版としてリリースしてもよいと判断されるまでリリースされない。mozilla-centralリポジトリを使用。

従来の方法はナイトリーとベータの間にクオリティの差がありすぎること、ベータの作業中にmozilla-centralリポジトリをフローズン工程に設定する必要があり開発が停滞する時期がでてしまう、といった問題点がある。現在考案されている新しいモデルでは、次の図のように4つのチャンネルが用意され、リポジトリもチャンネルごとに用意されるという。

Firefoxの短周期リリースを実現するための新しいチャンネルモデル - Mozilla Developer Newsより抜粋

ナイトリーとベータの間に「オーロラ」チャンネルが新設される。オーロラではmozilla-auroraというリポジトリが用意され、6週間ごとにmozilla-centralとの同期が実施される。6週間かけてベータチャンネルに入れるところまで品質を向上させ、今度はmozilla-auroraからmozilla-betaへ同期が実施される。ベータからリリースへの同期も似たような流れになる。この方法であればリポジトリが独立しているため、開発の最前線となるmozilla-centralをフリーズさせる必要がない。リポジトリごとにポリシーが分かれるため、外部の開発者は目的とするリポジトリのみを追えばよく、管理の手間が軽減される。

またチャンネルごとにアイコンを変更するとしており、自分が今どのチャンネルのFirefoxを実行しているのかが従来よりもわかりやすくなるという。