三菱電機は4月7日、ハイブリッド車(HEV)や電気自動車(EV)用モーターの駆動に用いる自動車用パワー半導体モジュール製品として、パワー半導体チップに端子を直付けする独自の内部配線構造により、製品寿命を延ばして高い信頼性を確保した「Jシリーズ T-PM」を4月8日に発売することを発表した。

三菱電機の自動車用パワー半導体モジュール「Jシリーズ T-PM」

同製品は、加熱加圧した樹脂を閉鎖された金型に注入して成形する方法で量産性と信頼性が高い「トランスファーモールド構造」と同社独自のパワー半導体チップに主端子を直接はんだで接合する内部配線構造「DLB(Direct Lead Bonding)構造」を採用することで、産業用製品比で約30倍となるパワーサイクル寿命と温度サイクル寿命による高い信頼性の確保と、 DLB構造による配線抵抗と配線インダクタンスの低減を実現している。

また、自動車用途への対応として、最大定格300A/600Vの同社独自のIGBT「CSTBT(Carrier Stored Trench-Gate Bipolar Transistor)」を2素子搭載した2in1モジュール構造とし、自動車用途に対応した品質と製品寿命を確保しているほか、モジュールの素材から部品、生産履歴に至るまでトレーサビリティ管理を実施することで、製品の信頼性確保を実現している。

なお、同製品のサンプル価格は2万円(税別)となっている。