エルピーダメモリは4月7日、30nmプロセスを採用した4GビットDDR2 Mobile RAMを開発したことを発表した。
同製品は、1.2V駆動ながら1066Mbpsのデータ転送速度を実現しており、動作電流は同社の40nmプロセス採用2Gビット品の2個搭載時に比べ約30%削減することが可能となっている。
また、同社の回路設計技術およびプロセス技術を活用することで、4GビットLPDDR2において業界最小クラスのチップサイズを実現したほか、ローパワー機能などを備えており、スマートフォンやタブレットPCなどのバッテリ駆動時間の延長を実現することが可能となっている。
スマートフォンやタブレットPCは、現在、OSの高性能化・高機能化が進められており、DRAMに求められる容量も急増。ハイエンドのスマートフォンでは8Gビット、タブレットPCにおいては16GビットのDRAM容量がニーズとして高まってきている。また、同時に、DRAMパッケージの小型化、薄型化、軽量化への要求も強く、PoPやMCPなどの高度なパッケージ技術にも注目が集まっていることもあり、同製品ではMCP向けベアチップでの出荷のほか、PoPやFBGAでの出荷が予定されている。
PoPおよびFBGAパッケージ品は、積層技術を活用することで、8Gビットから16Gビットまでのラインアップに対応する予定で、パッケージ厚は最小0.8mmを実現(8Gビット品の場合、4Gビットチップ×2段積層)しているため、薄型化のニーズにも対応できるとしている。
なお、同製品のサンプル出荷は2011年4月中、量産は同年6月から広島工場にて行う計画とするほか、製品の安定供給を図るために台湾Rexchip Electronicsでの生産も予定しているという。