村田製作所は4月6日、安全規格認定自動車用セラミックコンデンサ「DE6シリーズ タイプKJ」を商品化したことを発表した。同製品は、安全規格要求性能と車載対応性能の両方に対応し、国内・海外の商用電源(電圧100~240V、周波数50/60Hz)での充電を想定したプラグインハイブリッド車(PHEV)および電気自動車(EV)の車載充電器ACラインフィルタ用としての適用が想定されている。2011年4月より量産を開始し、サンプルの単価は約8円程度(品番により変更)となっている。
PHEVやEVは外部電源から直接充電するため、車載充電器の1次回路に直接接続されるコンデンサは、外部電源からの高電圧サージを受ける可能性がある。そのため、これに耐えられる安全規格認定コンデンサが求められているほか、自動車搭載部品として、温度サイクル1000サイクル保証などの高い信頼性も必要条件となっている。
そうした要求を受けて同社は今回、自動車用途向けの安全規格認定セラミックコンデンサを商品化。従来の安全規格認定品と同等の耐電圧性能をもつセラミックス素子を用い、耐温度サイクル性能向上のため、新規樹脂材料(UL94V-0取得)を絶縁塗装することで実現した。
いずれの製品もUL・ENEC(VDE)の安全規格に合格したX1/Y2クラス品で、定格電圧はAC300V、温度サイクル-55℃/+125℃ 1000サイクル保証を実現している。