Intelは、高いセキュリティおよび信頼性を備えた次世代サーバ向けプロセッサ製品として2/4/8ソケットサーバに対応した「Intel Xeon processor E7-2800/4800/8800」(開発コード名:Westmere-EX)ファミリを発表した。

Xeon E7-8800/4800/2800ファミリのダイサイズは513mm2、32nmプロセスを採用し、26億トランジスタを搭載している

同プロセッサは、同社の前世代サーバ向けプロセッサをベースに構築され、ビジネス・インテリジェンス(BI)、リアルタイム・データ分析、仮想化などの基幹業務アプリケーションの性能を従来製品以上に向上させることが可能となっている。また、基幹業務環境を従来以上に堅固に保護することが可能となり、高度なセキュリティ機能の活用によりデータ保全性も確保される。

同社の32nmプロセス技術で製造され、Intel Hyper-Threading Technology(HTT)および最大10コア(合計20スレッド)まで対応することで、大量のデータ処理を伴う分野では前世代のXeon 7500番台と比べて最大40%の性能向上を実現しているほか、仮想マシン上での性能も前世代製品と比べ最大25%の向上を実現している。

また、従来製品に搭載されていた電力管理機能に加え、アイドル時の消費電力をワークロードに応じて動的に削減する「インテリジェント・パワー・テクノロジー」を追加で搭載したことで、さらなる省電力化が可能となっている。

これにより、企業のIT管理者は18台のデュアルコア・サーバーを同E7ファミリ搭載のサーバ1台に置き換えることが可能になるという。

Intel vice president and the general manager of the Data Center Group within the Intel Architecture GroupのKirk Skaugen氏は、「Intelは過去10年間以上にわたり、基幹業務用コンピューティング向けサーバ用プロセッサの提供を行ってきたが、E7ファミリの登場により、基幹業務アプリケーションのために、企業のIT部門がコストのかかるRISCアーキテクチャを導入せざるを得ない時代は、終わりを迎えようとしている」とコメントしている。

Intel Xeon プロセッサ E7 ファミリの概要は以下のとおり。

製品名(型番) 周波数(GHz) コア/スレッド キャッシュ(MB) QPI TDP TBT HTT 1000個受注時の単価
E7-8870 2.4 10/20 30.0 6.4GT/s 130W ○ ○ 377,540円
E7-8860 2.26 10/20 24.0 6.4GT/s 130W ○ ○ 332,150円
E7-8850 2.0 10/20 24.0 6.4GT/s 130W ○ ○ 250,200円
E7-8830 2.13 8/16 24.0 6.4GT/s 105W ○ ○ 186,480円
E7-8867L 2.13 10/20 30.0 6.4GT/s 105W ○ ○ 341,230円
E7-8837 2.67 8/8 24.0 6.4GT/s 130W ○ × 186,480円
E7-4870 2.4 10/20 30.0 6.4GT/s 130W ○ ○ 359,390円
E7-4860 2.26 10/20 24.0 6.4GT/s 130W ○ ○ 313,910円
E7-4850 2.0 10/20 24.0 6.4GT/s 130W ○ ○ 232,040円
E7-4830 2.13 8/16 24.0 6.4GT/s 105W ○ ○ 168,410円
E7-4820 2.0 8/16 18.0 5.86GT/s 105W ○ ○ 118,270円
E7-4807 1.86 6/12 18.0 4.8GT/s 95W - ○ 72,790円
E7-2870 2.4 10/20 30.0 6.4GT/s 130W ○ ○ 345,730円
E7-2860 2.26 10/20 24.0 6.4GT/s 130W ○ ○ 300,170円
E7-2850 2.0 10/20 24.0 6.4GT/s 130W ○ ○ 209,220円
E7-2830 2.13 8/16 24.0 6.4GT/s 105W ○ ○ 145,500円
E7-2820 2.0 8/16 18.0 5.86GT/s 105W ○ ○ 109,110円
E7-2803 1.73 6/12 18.0 4.8GT/s 105W - ○ 63,310円

また、コラボレーション・ツールからストレージ、バックアップ・アプリケーションまで、小規模ビジネス向けアプリケーションに適したエントリーサーバ向けプロセッサ「Intel Xeon processor E3-1200」ファミリも併せて発表した。

同E3ファミリは前世代製品に比べ最大30%の性能向上を実現しているほか、同様のアプリケーションをデスクトップPC上で稼働した場合に比べ、より高い処理速度や信頼性を提供することが可能となった。

また、誤り訂正符号(ECC)に対応し、データ破損やダウンタイムの原因となるグリッジを防ぐことによってシステムの信頼性を高めることが可能となっているほか、セキュリティの脅威にさらされる小規模ビジネスに対し、Intel AES-NIおよびIntel TXTを活用したデータの保全性確保が可能となっている。

Intel Xeon プロセッサ E3 ファミリの概要は以下のとおり。

製品名(型番) 周波数(GHz) コア/スレッド キャッシュ(MB) DMI TDP TBT HTT 1000個受注時の単価
E3-1280 3.50 4/8 8.0 5.0GT/s 95W ○ ○ 50,060円
E3-1275 3.40 4/8 8.0 5.0GT/s 95W ○ ○ 27,730円
E3-1270 3.40 4/8 8.0 5.0GT/s 80W ○ ○ 26,830円
E3-1260L 2.40 4/8 8.0 5.0GT/s 45W ○ ○ 24,050円
E3-1245 3.30 4/8 8.0 5.0GT/s 95W ○ ○ 21,430円
E3-1240 3.30 4/8 8.0 5.0GT/s 80W ○ ○ 20,450円
E3-1235 3.20 4/8 8.0 5.0GT/s 95W ○ ○ 19,630円
E3-1230 3.20 4/8 8.0 5.0GT/s 80W ○ ○ 17,580円
E3-1220L 2.20 2/4 3.0 5.0GT/s 20W ○ ○ 15,460円
E3-1225 3.10 4/4 6.0 5.0GT/s 95W ○ - 15,870円
E3-1220 3.10 4/4 8.0 5.0GT/s 80W ○ - 15,460円